アーユルヴェーダ では、春の暖かい陽射しが「アーマ」と呼ばれる「冬に体内に溜まった毒素」を溶かし出すと言われます。
春に花咲くつぼみのように、春の陽気でわたしたちの身体の通路が開き、そこに溜まった毒素が流れ出します。それが春特有の不調、花粉症などの症状として現れます。
アーユルヴェーダは、「ひとつ前の季節の過ごし方が、今の季節の心身の状態に影響している」と考えるので、春に「花粉症」や「皮膚の痒み」などの不調が出やすい方、「身体が重く、何もする気が起きない」方は、冬の過ごし方に気をつけることが大切です。
快適な春を迎えるために、冬の間にできることは何でしょうか?
「体内の毒素をスムーズに浄化するための3つのポイント」をまとめておきます。
《体内の毒素を浄化するための3つのポイント》
- 消化力のケア
- 毒素排出を促す食事
- 副鼻腔の浄化
- 消化力のケア
消化力がうまく機能しているかどうかは、「ご飯の時間にお腹がすくか?」がひとつの目安になります。
「アグニ」(消化力)が落ち気味の時は、食べ物をおいしく感じません。また、舌苔がつく、心身ともに重だるい、胃がもたれる、便秘になる、便がべたつくといった症状がでます。
上記のような症状がある方は、消化力をケアする必要があります。
栄養価が高く身体によいものでも、消化力が弱いと消化吸収できません。
それどころか逆に体内に「アーマ」(未消化物)を作り出し、病気や老化の原因になります。
消化力を上げて毒素排出しやすくするには、食事の工夫がとても大切です。
- 毒素排出を促す食事
まずは、「アグニ」(消化力)に負担がかかる食べ物を避けることが大切です。
消化の負担がかかるものとしては、
・揚げ物
・白砂糖やバターが入った甘いもの(パン類やケーキなど)
・ヨーグルトやチーズなどの乳製品
・冷たい食べ物や飲み物
が挙げられます。
特に、アーユルヴェーダ の体質理論で「カパ」(水の要素)が強い方は、食べ物の消化や代謝がゆっくりです。甘い食べ物や、消化に負担がかかる食べ物は、カパ体質の人は控えることが勧められます。特に、消化力が弱い朝は食事を軽めにすることで1日を快適に過ごせる方が多いです。ついつい食べ過ぎてしまうパン類や粉物も要注意です。
ちなみに、アーユルヴェーダ ではヨーグルトは消化に負担がかかる食べ物です。花粉症の方は控えた方がよいとされています。
日本では、レストランなどで食前に氷入りの水がでてくることが多いですが、食前に飲む事で胃を冷やし、消化力を低下させます。消化力が落ちた状態で食べると、せっかく良いものを食べても「アーマ」(未消化物)になります。「アーマ」(未消化物)は全身をめぐる「スロータス」と呼ばれる経路を閉塞させます。経路が詰まり生理機能が働かないと、病気や老化の原因になります。
また食べる時間帯にも考慮することが大切です。
太陽が登る昼間は「アグニ」(消化力)が高まる時間帯です。消化に負担がかかるものでも、昼間に食べるか夜寝る前に食べるかで体への影響が変わります。
夜は食べ過ぎないようにすると、次の朝の目覚めも快適になります。
「アグニ」(消化力)を高めるためには、辛みのスパイス(生姜や黒胡椒)を食事に加えたり、軽い運動をしたり、お風呂で体を温め発汗することも有効です。
体があたたまり活力を与えてくれるので、心身の鈍重感を取り除いてくれます。
- 副鼻腔の浄化
・「ジャラネティ」(鼻洗浄)
→ 動画を参照
・「ナスヤ」(点鼻法)
→ 動画を参照
・オイルを使用したヘッドマッサージ&フェイスマッサージ
→ヘッドマッサージにより鼻詰まりによっておこる頭痛がすっきりする方も多いです。
またやっている途中から、痰が出る方も多いです。
・粘膜を浄化するアロマ(ユーカリなど)をつかっての蒸気浴
これらは、毒素が溜まった副鼻腔周辺をすっきりさせ、粘膜を強化するのに有効です。
冬の過ごし方を工夫して、快適な春を迎えましょう。
BijaHeartでは、アーユルヴェーダワークショップにて理論と実技の両方をお伝えしております。またアーユルヴェーダのプライヴェートセッションでは個人の体質や不調に合わせた、食事、ヨガ、暮らしなどのアドバイスをさせていただいております。



